借地権も、相続の対象になります。基本的には土地を相続する場合と同じように考えればいいのですが、借地権ならではの問題があります。例えば、遺産分割のときに遺産の評価額が問題になりますが、借地権の評価には特有の問題があります。また、借地権は、地主の所有する土地の上の権利なので、遺産の分割の方法によっては、地主との関係で問題が起こることがあります。遺言などで、借地権を譲る場合も、地主との関係で特別な問題が起こります。
 ここでは、借地権の相続に関して、借地に特有の問題について、お話をします。

※相続の基礎知識や相続・遺産分割一般については、「相続・弁護士による法律相談」をご覧ください。

(目次)
【相続と借地権や底地の評価】
遺産分割では財産の評価が問題になります
借地権の評価方法
特別な場合には借地権割合が変わります
一般的な底地の評価方法
底地権者と借地権者が特殊な関係にある底地の評価
【借地の遺産分割の方法】
借地の現物分割
借地の代償分割
借地の換価分割
借地の共有分割
【借地の遺言と死因贈与】
遺贈と死因贈与
 ~第三者が遺贈や死因贈与を受けるためには地主の承諾が必要です
【遺産分割の前に起こる借地の問題】
遺産分割前の地代の支払い
 ・誰かが地代を払わないと解除されます
 ・地代は誰が負担する?
建物の名義と第三者への対抗
 (1) 亡くなった人の登記名義のままになっている場合
 (2) 建物の表示登記もない場合

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【相続と借地権や底地権の評価】

 

●遺産分割では財産の評価が問題になります

 遺言書がなく、相続人が1人でない限り、遺産分割をする必要があります。そして、遺産分割では、遺産の評価額が問題になります。特に多いのが、不動産の評価額の問題です。借地権も、それ自体、価値のある不動産と言えます。そのため、その評価が問題になります。

 どういう形で、評価が問題になるのかと言うと、自分がほしいと思っている遺産はできるだけ安く評価され、他人が取る遺産はできるだけ高く評価されると、それだけ有利になる、ということです。こう言うと、安いものが安く評価されるのは当然で、全然、有利にも不利にもならないじゃないかと思えます。ところが、不動産や借地権の評価額はあいまいです。いくつも評価の方法があります(近隣の不動産業者に聞くのも、いくつかある方法の1つです)。
 そして、評価の方法が変わると、同じ財産なのに、高くなったり安くなったりします。だから、自分が取りたい財産が決まっているなら、それが安く評価されれば、他の相続人に支払う代償金の額が少なくなったり、他の遺産(例えば預金)を多くもらえることになります。
 だからと言って理由もないのに自分だけ都合のいいことを言っても、他の相続人から同意してもらえません。
 以下では、借地の評価の問題についてお話しますが、遺産の評価と、遺産分割の一般的なことについては、「遺産分割協議の方法」の中の「法定相続分で複数の遺産を分ける方法」をご覧ください(このページに戻るときは、「戻る」の操作をしてください)。

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●借地権の評価方法

 借地権の価格は、土地の更地価格(借地権がついてない場合の価格)に、借地権割合を掛けたものになります。
 つまり、更地価格と借地権割合が分かれば、計算で出せることになります。

 では、どうやって更地価格を出すのか。いくつか方法がありますが、簡単な評価方法は、相続税路線価図を使う方法です。
 相続税路線価図では、土地が接する道路ごとに、1㎡あたりの土地の評価額が書いてあります(1000円単位です)。土地の形が特にいびつでなければ、この金額に土地の面積をかけると、土地の価格がでます。
 ただし、相続税路線価は、公示価格の8割になるように設定されています。そこで、この価格を0.8で割り戻す(0.8で割るという意味です。1.25倍しても同じ数字がでます)と、その土地の公示価格が出ることになります。
 借地権の価格は、このように出した更地の価格に、相続税路線価図に書いてある借地権割合を掛けたものになります。
 これが借地権の評価額になります。(*1)
 土地の形がいびつな場合や、土地の奥行きがある場合(道路に面している部分に対して、細長い形になっている場合)、角地(2つの道路に接する土地)の場合などは、単純に1㎡あたりの路線価に面積を掛けた価格ではありません。ただし、これらの場合も、計算方法が決まっています。

 この方法は、比較的、普通に使われている方法ですが、当事者が同意しなければこの方法で評価することはできません。例えば、更地価格をどう評価するのかで揉めることがあります。相続税路線価で計算した土地の価格を1.25倍する(0.8で割り戻す)と公示価格になるという建前ですが、近隣に公示価格が公表されている土地がある場合に、このような計算で出したものと比較すると、計算どおりではない場合があります。公示価格と実勢価格(取引価格)が一致しない場合もあります。

 また、借地上の建物がアパートなどの賃貸用物件(収益物件)の場合には、もっと複雑な話になります。(*2)
 そこで、不動産業者の査定書を双方が出すことがありますが、双方で違う数字になったり、同じ人が複数の業者に査定を頼んでも業者ごとに1000万円単位で数字が違うこともあります(業者も売ってみなければいくらで売れるのか分からない場合が多いのです)。色々出てきた数字の中から当事者が話し合い、それで合意すればいいのですが、それでもだめなら、調停申立をして、家庭裁判所が選んだ不動産鑑定士の鑑定で決めるしかありません。(*3)

 つまり、借地権を含めた不動産の価格は、当事者が合意しなければ、家庭裁判所が選んだ鑑定士の鑑定で決めるのが原則です。
 なお、「借地権割合」は通常は相続税路線価図に書いてある借地権割合を使って計算しますが、相続税路線価の借地権割合は、相続税のための遺産の評価のための数字です。正しい借地権割合は、不動産鑑定士が算定する建前です。ただし、不動産鑑定士も通常は、相続税路線価の借地権割合をそのまま使うことが多いようです(地主と借地権者が特殊な関係にある場合は例外です。後でお話します)。

 

(*1)価格は、普通、「売る時の価格」をいいます。借地権の場合、地主に承諾料を払って第三者に売ることになります。つまり、承諾料を引いたものが売主の取り分になります。この場合の承諾料は、借地権割合の1割が相場とされています。このため、「更地価格×借地権割合」からさらにその1割を引いたものが、借地権の価格じゃないのか、という疑問が起こります。しかし、承諾料の問題は売る時に発生し、遺産分割の時には発生しません。このため、遺産分割調停などで借地権の価格評価をする時には、承諾料を引く扱いはしません。

 

(*2) 単純に考えると、土地(借地)の価格+建物の価格でいいのではないかと思いますが(住居などはそのように算定しますが)、収益物件の場合は、その土地上の建物からどれだけの収益が見込まれるかという評価方法も取り入れて算定します。この算定方法は土地(借地)と建物を一体として評価します(一体として評価した価格を、後で借地と建物に振り分けます)が、この計算だけだと高くなり過ぎる場合があるので、これと借地の価格+建物の価格で評価したものと調整して評価します(2つの価格を足して2で割った価格にしたりして調整します)。ただし、収益物件と言っても、古くなっていて、建て替えた方がいい場合もあります(手に入れた相続人が、建て替える場合です)。その場合は、借地権価格から建物取り壊しなどの費用を引いたものが評価額になります。

 

(*3)更地価格だけなら不動産鑑定士ごとに評価が違うということはないと思いますが、収益物件の評価や借地権割合の評価などは不動産鑑定士によって違いが出るように思います。しかし、東京家庭裁判所では、裁判所が選んだ不動産鑑定士の鑑定の結果に文句を言わないという前提で手続が進められます。

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●特別な場合には借地権割合が変わります

 借地権割合(更地価格に対する割合)は、通常は、相続税路線価図に書いてある借地権割合を使います。
 しかし、土地の所有者(底地権者)と借地権者が特別な関係にある場合には、相続税路線価の借地権割合よりも、借地権割合が低くなる場合があります。
 例えば、子が所有する土地の上に、母が建物を建てて子に地代を払っている場合です(こんなことが起こるのは、父が亡くなった時に子が土地を相続して、母が土地上の建物を相続した場合や、母がお金を相続して土地上に家を建てたような場合です)(*1)。この状態で、母が亡くなった場合には、遺産になった母の借地の借地権割合が問題になります。

 このような場合は、母が地代を払っていても、母と子という関係から、子から土地を返してほしいと言われると、返してくれる可能性があったと考えられます。つまり、通常の借地権よりも、権利が弱いと考えます。このため、例えば、通常なら借地権割合が更地の7割なのに、更地価格の4~5割程度に評価されることがあります。
 また、地代が極端に低い場合などには(親子の関係では地代を払っていてもごく形式的な場合があります)、実質的には借地権ではなくて使用貸借(無償の土地の貸し借り)だと評価され、更地価格の2割程度にしか評価されない場合もあります。

 

(*1)こんなややこしいことをするのは、税金対策です。父・母、子2名の家族がいて、父が亡くなった場合、まだ母が元気なので、遺産分割でもめないことが多いのです。このような場合、とりあえず、相続税を安くすることを最優先に考えて、ややこしい遺産分割をすることがあります。やりすぎて、母が亡くなって子2名が遺産分割する時に非常に面倒なことになることがあります。特に、もめた時にやっかいなことになります。

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●一般的な底地の評価方法

 「底地」というのは、借地権がついている土地所有権のことです。この評価額が問題になるのは、借地権者ではなくて、土地所有者側で相続が発生した場合です。
 底地の価格は、単純に言えば、更地の評価額から、借地権価格を引いたものです。「更地価格×(1-借地権割合)」でも、同じことです。
 借地権価格が6割なら、更地の4割が底地の価格になります。
 ただし、第三者に底地を売ることを考えた場合、更地価格の4割で売れるものではありません。更地価格の1割で売れるかどうかというところです。
 ところが、借地権者が底地を買う場合には、更地の4割の価格で売買されることが多いのです(借地権者も底地権者も、互いに売ったり買ったりする義務があるわけではないので、価格は交渉次第になります。しかし、売買価格の目処は、「更地価格-借地権価格」になります)。なぜ、借地権者が買う場合に底地の値段が高くなるのかと言うと、買うことによって完全な所有権になるからです。借地権者の立場からすると、6割だった権利が、10割の権利になります。従って、その差額の4割が底地の価格になります。
 このように誰が買うのかによって底地の価格は違ってきます。
 では、遺産分割の場合はどうなるのか?というと、通常は、更地価格から借地権価格を引いた価格で評価します。ただし、その結果、誰も引き取らないような場合には、年間の地代額などから評価額を合意で決めることになります。

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●底地権者と借地権者が特殊な関係にある底地の評価

・借地権割合が低くなれば、底地の評価が上がります

 底地権者と借地権者が特別な関係にある場合には、借地権が通常よりも低く評価される場合があることは、前にお話したとおりです。借地権が低く評価される場合には、底地権が高く評価されることになります。
 例えば、借地権割合が、通常なら7割なのに5割と評価されれば、底地の価格は更地の5割になります。借地権が実質的には使用貸借だということで、更地価格の2割にしか評価されなければ、底地は、更地価格の8割に評価されることになります。

・特別受益が問題になるケースもあります

 このようなケースの中には、親(被相続人)の土地を、子(共同相続人の一人)が借りて自分の名義で家を建てて住んでいるというケースがあります。このような場合、子が相当額の権利金(借地権価格相当の権利金)を親に払うことはあり得ません。そこで、借地権割合が低く評価されます。
 例えば地代が実際には支払われていないため借地ではなくて使用貸借だとみなされると子の権利は更地価格の2割程度の権利を持っていると評価されます。
 しかし、この2割の権利は親からもらったものです。これは、特別受益に当たります。このため、遺産になる土地の価格は2割減額して8割になりますが、家を建てている子は、2割相当の特別受益を受けたことになり、その持戻をして(土地更地価格の2割分を遺産に戻す)、結果的に遺産の土地は更地の10割評価になるという処理が取られます。

・親族の会社が借地権者の場合

 底地権を相続する場合に、親族の経営する会社が借地権者になっている場合があります。

 ありがちなのが、被相続人が、生前、自分の土地の上に、自分が経営する会社名義で建物を建てて、会社に土地を使わせていた場合です(多くの場合、税金対策ですが、それだけではありません)。
 このような場合、会社が税務署に「地主から請求があればただで土地を返します」という届出をすることがあります(これを「無償返還の届出」といいます)。これを出さないと借地権を設定したことについて会社が税金を取られます。そこで、税金対策のため、このような届出をするのです。このような届出があると、実質的には使用貸借だということで、会社の借地権は更地価格の2割程度に評価されます。その結果、底地の評価額は、更地の8割になります。この底地の評価額は、土地を所有している個人が亡くなった場合の相続税の評価基準になりますが、それだけでなく、遺産分割をするときの評価の基準にもなります。

 ただし、この評価は、底地の相続人のうち誰が会社を支配しているか(誰が会社の株式の過半数を持っているか)によって、有利不利の問題が起こります。Aが会社を支配している場合にAが底地を相続すれば、実質的にはAが100%の土地の所有者になります。ところが、Bが底地を相続すると、通常の底地よりも髙く評価されるのに、安い地代が入るだけです(*1)。家庭裁判所の調停や審判では、Bが希望しない限り、Aがこの土地を相続することになります。この場合、Bは他の財産を相続するか、代償金をもらうことになります。

 

(*1) 会社が税務署に無償返還届けを出した場合でも、会社は法律上、Bに土地を返す義務はありません。つまり、Bが土地を返してくれと言っても、会社は応じなくてもいいのです。

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【借地の遺産分割の方法】

 

●借地の現物分割

・複数の不動産の中に借地がある場合

 遺産の現物分割というのは、文字どおり、遺産の現物を分割することです。
遺産分割は現物分割が原則です。遺産の中に複数の不動産があって、それらの不動産をそれぞれの相続人に分割できる場合(1つの不動産を1人の相続人が取得する場合)は、その中に借地権付きの建物があったり、借地権の底地(土地所有権)があっても、評価の問題や、誰がどの不動産を取得するのかという問題はありますが、通常の遺産分割と同じです(借地権をどう評価するかという特有の問題がありますが、その点については【借地権の評価方法】をご覧ください)。共同相続人の間で、借地権を誰が相続しても地主の承諾は不要です。

・1つの借地だけしか遺産がない場合

 遺産が複数なく、借地権付きの建物がほとんど唯一の遺産の場合には、通常は現物分割はできません 。

 しかし、借地とその上の建物と言っても、色々なやパターンがあります。比較的広い土地が借地になっていて、その上に建物が2棟建っている場合、1棟しか建っていないけれども、もう1棟建てられる余裕がある場合、すでに建っている1棟を取り壊せば2棟の建物が建てられる場合などがあります。このような場合には、借地を2つに分けるという現物分割が可能になります。 (*1) (*2)

 このように借地を分け合う形で遺産分割をする場合でも、原則として地主の承諾は不要とされています(東京高裁平成14年9月4日判決)。ただし、東京家裁の実務では調停や審判で借地を分け合う形で遺産分割する場合には、相続人に地主の承諾を取るように求めています。(*3)
 このような分割によって、1つだった借地が2つになるので、地代も兄、弟、それぞれが支払うことになります。このため、分割後の地代の金額をそれぞれいくらにするのか決める必要があります(合計額が分割前の地代を下まわってはいけません)。
 また、借地の範囲も決めなければなりません。
 このため、承諾が不要と言っても、事前に地主と協議する必要があります。

 なお、兄と弟が隣りに住むのに抵抗がある場合には、借地を現物分割した上で、そのうちの半分を第三者に譲渡することも考えられます。ただし、2つに分けた借地のうち、1つを第三者に譲渡する場合には、譲渡について地主の承諾(承諾がない場合は裁判所の許可)が必要になります(*4)

 また、借地契約には増改築禁止特約があるのが普通なので、注意が必要です。
 敷地が広くて1棟の建物の隣に新しく1棟の建物を建てられる場合に、建物が建っている部分と、建物が建っていない部分に借地を分割したとします(建物が建っていない部分も、建物所有目的の借地になります)。この場合に建物が建っていない部分に建物を建てるためには、地主の承諾(承諾してもらえない場合には裁判所の許可)が必要です。
 また、すでに建っている1棟を取り壊して、2棟の建物を建てる場合にも、地主の承諾もしくは裁判所の許可が必要になります。
 いずれの場合も、承諾料の支払いが必要になります。
 結局、相続した時から2棟の建物が建っている場合でなければ、地主の承諾(新しい建物を建てるための承諾)をもらう必要があり、その時に、借地を分けることの承諾も合わせて、もらうことになります。

 これと別に注意しなければならないのは、1つの借地内に自宅とすでに使用しなくなった工場の建物などがある場合です。工場が朽廃寸前の場合、借地を分割して、工場が建っている借地部分を相続した相続人は、工場が朽廃して借地権を失う可能性があります法定更新だった場合です。なお、朽廃寸前の場合、裁判所も増改築の許可をしないことがあります)。借地を分割する前は、2棟の建物のうち1棟が朽廃しても借地権が消滅することはないので、このような解釈には疑問がありますが、注意する必要があります。

 

(*1) ここでは、あくまでも、共同相続人全員の協力が得られるという前提でお話をしています。相続人全員での同意ができない場合には、1つの土地を2つに分割する現物分割はできないと思った方がいいです。土地全体を測量して、分割する線を決めて、分かれた土地のどちらをとっても同じ価値になるという証拠がないと、審判で分割はしてもらえません(この点は、一般共有物を判決で分割する場合も同じです)。もめている場合は事実上、不可能です。測量図を出して、裁判官に分割線を決めてくださいと言っても、ダメです。同意がある場合には、どこで線を引いてどちらが取っても問題ありません。これらは借地も同じです。

 

(*2) 新しくもう1棟建てる場合や、同時に2棟の建物を建てる場合ですが、1つの敷地の上には1つの建物しか建てられません。ただし、「1つの敷地」というのは、1筆の土地の意味ではありません。建築基準法で、1つの建物を建てられる土地のことです。1筆の土地でも、2つの敷地があれば、2つの建物を建てることができます。ただし、2つの建物を建てるためには、2つの敷地がどちらも道路に接している必要があります。

 

(*3) 分割した後、借地が2つになりますが、どちらの借地にも建物の再築ができて、土地の形がいびつにならなければ問題はありません。しかし、分割した一方の借地が、公道に接していないため建築基準法上、建物の再築ができなくなったり、土地が不整形になると、土地の価格が下がります。それは、地主に不利益を負わせることになります。借地の一部譲渡(借地上の複数の建物のうちの1棟の譲渡)の許可を裁判所に求めた事例ですが、地主の不利益が著しいとして、申立が却下された(地主の承諾に代わる許可がもらえなかった)例もあります(東京地裁昭和45年 9月11日決定)。

 

(*4) 地主が承諾しない場合には、承諾に代わる裁判所の許可が必要になります。ただし、裁判所の許可を求める場合には、譲渡する借地の上に建物が建っていなければなりません。つまり、借地上に建物が1棟しか建っていない場合には、建物が建っている部分の借地を、建物ごと第三者に譲渡しないと裁判所の許可を求めることができません。

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●借地の代償分割

 遺産が借地上の自宅しかない場合などは、自宅に親と同居していた相続人(兄)が弟に代償金を支払って、借地とその上の建物の単独の所有者になるようにするのが通常です。これを代償分割と言います。

 話を単純するため、他に遺産がない場合を前提とします。居住用の建物は、固定資産評価額で評価するのが普通かと思います。そして、建物の価格と借地権を金銭に評価して、その半分(法定相続分)が代償金の額になります。

 ただし、代償分割は、代償金を支払う兄にお金がなければ不可能です。調停が成立しても兄が代償金を払わなければ、兄が相続で取得した建物とその借地を差し押さえて、競売して代償金を取るしかありません(債務不履行を理由に遺産分割協議を解除することはできません。最高裁平成元年2月 9日判決)。これでは最初から換価分割した方がましです。なお、家庭裁判所の審判では、兄に支払い能力があることが証拠で確認されない限り、代償分割できないとされています。

 兄にお金がないなら、銀行から借りればいいと思うのが普通です。借り入れのためには担保が必要です。借地権を相続する兄は、借地権と借地上の建物が自分のものになるので、これに抵当権を設定して借り入れをして代償金の支払いをして、後は借金を分割で返していけばいいように思えます。借地上の建物に抵当権を設定すれば、借地権にも抵当権の効力が及びます。そして、法律上は、建物に抵当権を設定するのに地主の承諾は不要です。兄ももともと半分の権利を持っていたので、借り入れる金額(代償金の金額)は、借地権価格の半分で済みます。まだ借り入れの余力があります。
 このように考えると、銀行が問題なく貸してくれそうですが、現実にはそうは行きません。通常、銀行は地主の承諾を求めます(借地が担保ではお金を貸してくれない銀行もあります)つまり、地主が承諾しなければ銀行からお金を借りることができません。これについては裁判所の許可の制度はありません。
 話し合いや調停の場合には、兄が長期分割で代償金を弟に支払うという内容で遺産分割を成立させることも可能です。しかし、弟がこれに納得しなかった場合(住宅ローンのように何十年になるような分割では納得を得られません)には、代償分割はできないことになります。

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●借地の換価分割

 兄に代償金を支払うお金がなければ、借地を売ってお金にして、法定相続分で分けるしかありません。このような方法の遺産分割を換価分割と言います。
 任意売却の場合は、地主の承諾が必要になり、承諾料を支払わなければなりません。地主が買い取るという場合もあるかも知れません。その場合には承諾料は不要ですが、地主には買取義務はないので、いくらで売れるのかは地主次第です(多くの場合は、借地権価格相当額で売買が成立しますが、そうしなければならないわけではありません)。

 任意売却もできなければ、競売することになります。
 競売して価格分割するという審判が出た場合でも、裁判所が自動的に競売の手続をしてくれるわけでありません。競売を担当している裁判部に競売の申立をしなければなりません。
 競売になった場合には、競落人(競売で物件を買い取った人)が地主に承諾料を払うことになります。買い取った後で、色々面倒なこともあるので、競売価格は低くなります。競売の申立をしても、売れない可能性もあります(物件によりけりですが、兄が住んでいるのに問題がなくても、第三者にとっては魅力がない物件というものはあります)。
 競売でも売れない場合には、分割未了のまま、兄が家の使用を続けることになります。そうならないように遺産分割の方法を考えなければなりません。兄が支払える範囲まで代償金額を下げることも考えなければなりません。

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●借地の共有分割

 遺産分割の方法として、共有のままにしておくという場合もあります。分割協議書を作成して、共有にしておく、という場合です。
 ただし、共有のままというのは、遺産分割未了の場合と同じですから、通常は、問題の先送りに過ぎず、何の解決にもならないとされています。

 しかし、相続したのが、収益物件(賃貸物件)の場合には、物件と借地権を共有のままにするという遺産分割にも意味があります。これは、物件を共同で管理して賃料収入を分け合うことを目的にしています。従って、これは問題の先送りではなく、1つの解決方法です。ただし、分割禁止の約束をしても、その効力は5年間なので(更新できますが)、5年後に問題が蒸し返される可能性があります。

 また、借地上に、共同相続人がそれぞれ所有する区分所有建物(マンションの小型版です)を建てるために、借地権を共有にしておくということも考えられます。
 この場合、増改築の承諾が必要になりますが、分譲マンションを建てるための増改築は、裁判所は許可しない取り扱いです(地主が承諾すれば可能です)。地主にとって法律関係が煩雑になり過ぎるというのが、その理由です。共同相続人がそれぞれ居住するためだけの区分所有建物の場合(専有部分が2ないし3程度の場合)には、特に地主に負担をかけることもないので、問題はないのではないかと思います。

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【借地の遺言と死因贈与】

 

●借地の遺贈と死因贈与

1.相続人に相続させる場合には地主の承諾は不要です

 借地とその上の建物を法定相続人の誰それに相続させる、という遺言の場合、地主の承諾は必要ありません。遺言をした人が亡くなれば、当然にその相続人が建物の所有権者になり、借地権者になります。

2.遺贈と死因贈与

 相続人ではない第三者に、借地とその上の建物を譲るという遺言をする人もいます。
 これを遺贈と言います(相続人に対しても遺贈はできますが、通常は「相続させる」という文言を使って、遺言者が亡くなると同時に遺産が移転するようにします)。

 同じようなものに死因贈与というものがあります。これは、「死んだら贈与する」という契約です。契約なので、贈与を受ける人との間で合意しなければなりません。遺言のように一方的なものではありません。死因贈与は口約束でもできますが、書面がないと(契約書に限りません)、相続後に相続人に取り消されてしまいます(ただし、書面で死因贈与の契約をしても、贈与する人が亡くなる前は、その人が一方的に取消すことができるとされています)。
 なお、死因贈与は、遺言のように形式が決まっていないので(遺言は法律の定めた形式でないと無効になる場合があります)、遺言書が形式的な問題で無効になった場合でも、その書面が死因贈与契約の書面と認められて、財産を譲り受けることができる場合があります(この場合も、贈与を受ける人が無効になった遺言書の存在を知らされていたなど、贈与の契約と認めれるものがなければなりません)。

3.遺贈や死因贈与の場合には原則として地主の承諾が必要です

  第三者に対して遺贈や死因贈与で借地権を譲渡する場合には、地主の承諾が必要になります。
 ただし、遺贈を受けたり、死因贈与を受ける人が、遺言や死因贈与をした人が亡くなる前から、その家に一緒に住んでいたという場合には、地主の承諾がいらないとされることがあります(それでも念のため承諾をもらった方が無難です)。
 しかし、それ以外は、地主の承諾が必要です。地主の承諾がもらえない場合には、裁判所の許可が必要になります(地主の承諾に代わる許可です)。

4.誰がいつ承諾を取るの?

 問題は誰がいつ承諾を取るのか、ということです。
 遺贈や死因贈与について、特別な規定はありません。
 地主が承諾してくれればいいので、生前に地主の承諾をもらっておいてもかまいません(「自分が死んだら○○に借地を譲ることを地主が承諾する」という合意を書面でして、遺贈や死因贈与をすることも考えられます。遺贈の場合はこれとは別に遺言書を作らなければなりませんが、死因贈与の場合には、これが死因贈与の書面になり、また、地主が承諾した証拠になります。ただし、この場合でも、贈与を受ける人との合意がないと死因贈与は成立しません)。
 また、借地権者が亡くなった後で、遺贈や死因贈与を受ける人が地主の承諾をもらっても問題ありません(あくまでも地主が承諾する場合です)。

5.地主が承諾してくれない場合は?

 遺贈や死因贈与を受けた人が地主と交渉できない場合には、相続人全員に対して、地主から承諾をもらったり、裁判所の許可を取るように請求することになります(承諾後に、建物の登記名義を変更するのにも、相続人全員の協力が必要になります)。
 遺贈の場合(遺言書がある場合)には、遺言執行者がいれば、遺言執行者が承諾を取り、または裁判所の許可の申立をします。承諾が取れた後の名義変更も遺言執行者がします(死因贈与の場合には、遺言執行者はいないのでこのような手続は取れません)。
 遺言執行者がいない(遺言書で遺言執行者が指定されていない)場合には、家庭裁判所に遺言執行者の選任を請求できます。家庭裁判所では、通常は弁護士の中から遺言執行者を選任をします。
 やっかいなのは、相続人の1人が遺言執行者に指定されているのに、何もしない場合です(遺言執行者になっているのに、何もしない場合には、家庭裁判所に遺言執行者の解任を請求して、新しい遺言執行者を選任してもらうしかありません)。しかも、地代の支払いの問題もあります(地代が支払われないと地主に解除されます。ただし、遺贈を受ける人が第三者として地代を支払うことは可能です)。
 遺言執行者や相続人全員の協力で借地権を譲り受ける場合にも、承諾料の最終的な負担はどうするのか、という問題が起こります。遺言書に書いてあればそれによりますが、書いていない場合は原則として相続人の負担(通常は、相続財産の負担)になります。ただし、遺言書の解釈の問題として、承諾料は借地権を譲り受ける者が最終的に負担すると解釈できる場合もあります。承諾料は金額もそれなりに高額(借地権価格の1割が原則)になるので、トラブル防止のため、承諾料を誰が負担するのか遺言に書いておくのが望ましいです。

 これに対して、死因贈与の場合には、遺贈のようにはいきません。地主が承諾しない場合には、かなりやっかいな問題が起こります。

 借地の遺贈や死因贈与をする場合には、地主の承諾をどうするのか考えた上で、遺贈や死因贈与をするのかどうか検討する必要があります。特に死因贈与の場合には、予め地主の承諾をもらってから契約するのが無難です。

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【借地について遺産分割の前に起こる問題】

 

●遺産分割前の地代の支払い

 

・誰かが地代を払わないと解除されます

 親と同居していた兄と、親とは独立して生活していた弟が共同で相続した場合です(つまり、相続人は兄弟2名)を例にします。この兄弟の仲がよくなく、弟から兄に連絡しても喧嘩になってしまい、地代を払っているのかどうか聞けないという場合があります。
 地代が払われない場合、地主は、地代を支払うように催告をした上で、それでも地代の支払いをしない場合には、借地契約を解除することができます(概ね3か月以上の滞納がある場合ですが)。
 ただし、借地権が共同相続されている場合には、共同相続人全員に対して、催告をして解除の通知をしないと解除は認められません。このため、弟が何も知らないまま借地契約が解除されてしまうということにはなりません。

 しかし、これにも例外があります
 親が亡くなった後で、兄だけが借地上の建物を使用し、地代も支払うというのは、珍しくありません。このような事例について、「他の相続人が賃貸借契約に関する一切の代理権を当該相続人に授与したと認められるような特段の事情がある場合」には、当該相続人に対してのみ、賃料支払いの催告や解除の意思表示をすれば足りるという裁判例があります(大阪地裁平成4年4月22日判決。ただし、相続開始後、6年間遺産分割が未了だった事案です)。
 つまり、弟が何も知らないまま、借地契約が解除されてしまうこともあり得ることになります。
 遺産分割未了の間は、建物は亡くなった親の名義のままになっているのが普通です。このため、地主には、借地の上の建物に住んでいる兄以外に、誰が相続人でどこに連絡すればいいのか分かりません。地主に相続人全員を探せというのは酷な話です。その意味では特に変な判決とは言えません。

 そこで、弟としては、このようなことのないように、地主に手紙を出しておくべきです。手紙には、「自分が相続人の1人で、兄が地代を支払わない場合には自分に連絡してほしい」ということを書きます。
 こうしておけば、上記の裁判例のように「兄に代理権を授与した」とは認められません。

 

・地代は誰が負担する?

 どちらが支払ったとしても、兄と弟の間でどちらが最終的に負担するのか、という問題が起きます。
 親が亡くなった後の話ですから、遺産分割の問題ではありません(合意があれば、遺産分割調停の中で解決することは可能です)。

 兄にしてみれば、遺産分割がまとまるまでは借地権は共有状態なのだから、弟も半分負担するべきだと言うことになります。
 しかし、兄だけが親(被相続人)の生前から建物を使用していた場合、遺産分割がまとまるまで、弟に家賃を払う必要はありません。そこで弟にしてみれば、「家賃も払わないで家に住んでいるのだから、地代くらい払え」と言いたくなります。
 そこで裁判例ですが、弟の言い分のように、地代は兄だけが負担するという裁判例があります(東京地裁平成22年2月4日判決)。兄はただで家に住んでいるのですから、地代くらい負担するのは当然と言えば当然です。(*1)
 逆に、弟が地代を払ったとすれば、その分を兄に請求できることになります。

 ただし、これはあくまで地代を払ったことを前提として、兄と弟のうち、どちらが負担するべきなのか、という話です。兄が地代を払うのが当然だからと言っても、兄弟2人とも地代を払わなければ地主に借地契約を解除されてしまうことは、前にお話したとおりです。

 

(*1)自宅の一部がアパートになっている場合、アパートの収益(賃料)は遺産分割が終了するまでは兄弟で法定相続分で分けることになります。アパートの賃料が相当な額になるような場合など、地代も法定相続分で分けるのが妥当な場合があります。このように、遺産分割前の管理費用を誰がいくら負担するのかは、具体的な事情を考慮して決めることになります

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●建物の名義と第三者への対抗

 

(1) 亡くなった人の登記名義のままになっている場合

 建物の登記名義人と借地権者が違う場合、地主が第三者に土地を売ってしまうと、新しい土地の所有者に借地権を主張できないのが原則です(その結果、建物を取り壊して土地を明け渡せと言われるとそうしなければならなくなります)。

 親が借地権者で建物の名義人だったのに、その親が亡くなって相続すると、建物の登記名義人(親)と借地権者(相続人)が違うことになります(*1)

 結論から言えば、建物の登記名義が、亡くなった親の名義のままでも、新しい地主に借地権を主張することができます
 遺産分割協議が終わって、兄が建物と借地を相続することに決まったのに、登記名義をそのままにしておいた場合も同じです。

 なお、遺言書がある場合ですが、相続人の1人(兄と弟のうちどちらか)に相続させるという遺言の場合にも、親の名義のままで、新しい地主に借地権を主張できます。

 これに対して、第三者(相続人でない人)に遺贈する、という場合には、その遺贈を受けた第三者が建物の登記名義を変える前に、新しい地主が土地の登記名義を変更すると、借地権の主張ができなくなります(相続人以外の第三者に遺贈する場合には地主の承諾も必要になります)。

 

(*1)兄と弟のどちらか1人が申請すると、遺産分割前でも、兄弟2名が法定相続分(それぞれ2分の1)で相続したという登記をすることができます。この場合は、借地権者と建物の登記名義人は一致しますが、本文でお話したように、亡くなった親の名義のままでも新しい地主に借地権の主張ができるので、原則としてこのような登記をする必要はありません。この登記をしたからと言って、分割協議の結果、どちらか1人が借地権者になった場合には、登記を移す必要があります。親の名義のままにしておいて、遺産分割後に、相続人の1人の名義にする場合に比べて、登記の手続に手間も費用もかかります。

 

(2) 建物の表示登記もない場合

 建物は、建物が完成した時に登記が作られます。建物の場所、構造、床面積などの他、この時に家屋番号がついて、記載されます。これを表示登記といいます。そして、表示登記の権利者(通常は建物の建築の注文主)が、保存登記をした後に、建物が売買されたり、相続があると名義が変わります。このような名義の変更などの権利の動きなどが書いてある部分を権利の登記といいます。表示登記も権利登記も、一通の登記簿に記載されいますが、いずれにしても、表示の登記が作られて、全てが始まります。人の出生届けみたいなものです。

 最高裁の判例によると、建物の権利の登記がない場合でも、建物の表示の登記があって、そこの権利者欄に書いてある人が借地権者なら、土地が第三者に売られた場合でも、借地権を主張することができます。 借地権者が亡くなって相続が発生した場合でも、表示登記の権利者欄が亡くなった借地権者の名義になっていれば、同様に借地権の主張ができます。

 ところが、借地上に建物があるのに、表示の登記もない場合があります。表示の登記がない、ということは、その建物の登記が全くない、ということです。実際にあった話ですが、以前にあった建物を取り壊して、新築したのに、その登記がなく、取り壊した建物がそのまま登記してありました。この場合、取り壊した建物の登記では、第三者に借地権を主張することはできません。

 表示の登記がないと、権利の登記(通常の登記)もできないので、とにかく、表示の登記をする必要があります。表示の登記は、 建物の所有者でないと申請できません(相続人の1人という立場で、所有者だった被相続人名義の申請をすることはできません)。申請のためには、まず誰が家を建てたのか、そして、その人が亡くなり遺産分割協議などによって現在の借地権者が建物の所有者になったことを証明する必要があります。ところが、家を建ててから何十年も経っているような場合には、誰が建てたのか直接証明することはできません。 ただし、表示登記もないような建物でも、固定資産税を取られています。そして、固定資産税評価証明書を取り寄せると、しっかりと亡くなった元の借地権者(おじいちゃんだったりします)の名前が書いてあります。この固定資産税評価証明書では、第三者に借地権を主張できませんが、これを手がかりに表示の登記をすることができます。

 そこで問題になるのが、おじいちゃんから現在の借地権者まで所有権が移ったという証明です。要するに相続の問題です。
 家を建てたのに登記していないのは、何か問題があったはずです。何十年も前の話になると、推測はできても、証拠はありません。とにかく、固定資産評価証明書に記載された権利者(おじいちゃん)から、遺産分割の結果、現在の借地権者が建物を所有しているということにならないと、建物の所有者だという証明ができません。そのためには、他の相続人(その間に2回くらい相続が発生したりしています)との関係で遺産分割協議書が必要です。
 実際に、その建物に住んでいて、地代も払っているので、何らかの話があってそうなったはずです。しかし、建物の登記をしていないので、そこがあいまいです。分割協議書はありません。
 このため、改めて遺産分割協議をして、分割協議書を作る必要があります。ところが、別のトラブルがあって感情的にもめている場合もあります。寝た子を起こすことになります。しかし、それでも、遺産分割協議書がないと表示登記ができません。
 しかも、建物の登記がないことに気付いたのは、すでに土地が第三者に売られた後だったりします(そこで初めて登記がないことに気付くわけです)。今現在トラブルになっているのに、さらに、第三者に売られてしまうとますます問題が大きくなります(登記がなくても借地権の主張ができる場合がありますが、現在の所有者からさらに第三者に土地の所有権を移されると主張できなくなる場合があります)。そのため、相続でもめていても、第三者に売られる前に分割協議をして建物の登記をする必要があります(実際のケースは何とかなりましたが)。

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内藤寿彦法律事務所・弁護士 内藤寿彦 港区虎ノ門5-12-13 白井ビル4階 電話03-3459-6391